工事濁水の凝集処理(粉体と液体の比較と選定ポイント)

工事現場で発生する工事濁水は、土砂やセメント分、油分を含むことが多く、適切な濁水処理が求められます。
なかでも、凝集処理は微粒子をフロック化し、沈殿・分離させる効果的な方法です。

ここでは濁水処理で使われる粉体凝集剤液体凝集剤の違いや、それぞれのメリット・デメリット、選び方のポイントをご紹介します

凝集処理とは?

凝集処理とは濁水中に含まれる微細な浮遊物(自然には沈みにくい)を、凝集剤の働きで微粒子を大きなフロック(かたまり)に変え、沈降しやすくする処理方法です。

処理の基本的な流れ

  1. 凝集剤を添加
  2. 撹拌してフロック形成
  3. 沈殿・分離(浮遊する場合もあり)
  4. 上澄水の排出・再利用

粉体タイプと液体タイプの凝集剤があり、それぞれに向き・不向きがあります。

凝集剤の種類と特徴

凝集剤は大きく「粉体」と「液体」に分かれ、それぞれ処理方法や管理の仕方に違いがあります。現場条件に応じた適正な使い分けが重要です。

粉体凝集剤の特徴

✅ メリット

  • 1剤完結型もあり、それにはpH調整・高分子凝集剤が含まれている
  • pHの変動が起こりにくい配合で、原水の性状に広く対応
  • 添加量の微調整がしやすく、イレギュラー対応に強い
  • 冷暗所で保管すれば長期保存が可能
  • 自動化設備への対応も可能(投入→撹拌などの制御可)

⚠️ デメリット

  • 水に弱く、湿気に反応して固まる恐れがある(要密閉・冷暗所保管)
  • 粉が舞うため、防塵対策が必要
  • 液体と比べると溶解に時間がかかる場合がある

液体凝集剤の特徴

✅ メリット

  • 希釈不要で、そのまま添加可能
  • ポンプ投入しやすく、自動運転との親和性が高い
  • 粉塵リスクがなく、作業者への負担が少ない

⚠️ デメリット

  • pHを下げる傾向があり、処理水が酸性に傾いた場合は苛性ソーダでの中和が必要(苛性ソーダは劇物に該当)
  • 凍結リスクがあるため、冬場は保管・輸送に注意
  • 排水性状の変化に柔軟な対応がしづらい

粉体との使い分けには、処理量や現場環境の把握が重要です。

比較表:粉体凝集剤 vs 液体凝集剤

項目粉体凝集剤液体凝集剤
処理方法1剤完結型(高分子+pH調整含む)単剤/PACと併用もあり
操作性微調整しやすい添加は簡単だが調整が難しい
pH変動少ない(配合による)酸性化のリスクあり(苛性ソーダ必要)
保管性長期保存可/湿気NG凍結リスクあり/劣化しやすい
粉塵リスクあり(防塵対策必要)なし
自動化対応可能(粉体投入機+撹拌制御)可能(ポンプ制御)
処理水量目安~30㎥/日(小~中規模)100㎥/日以上(大規模処理)
単価やや高め/使用量は少安価だが多量使用が前提

凝集剤の選び方【現場別の最適例】

✔ 小規模現場・変動の大きい排水

  • 粉体凝集剤がおすすめ
     → 微調整が可能で、現場対応力が高い

✔ 処理量が多く、一定条件の継続処理

  • 液体凝集剤も有効
     → 自動制御に適し、作業負担を軽減

※ただし、どちらのタイプも自動化対応可能です。設備設計に合わせた薬剤選定がポイントです。

まとめ|工事濁水の濁水処理に合った凝集剤を選ぶには

工事濁水の凝集処理では、粉体と液体それぞれに特長があります。

  • 粉体は柔軟な調整と長期保存性に優れ、小~中規模現場に最適
  • 液体は取り扱いが簡単で、大規模処理や自動投入に向いています

いずれのタイプも、自動化システムとの組み合わせが可能です。現場条件・処理量・水質に応じて適切な凝集剤を選定し、最適な処理とコスト効率の両立を目指しましょう。


▶ 凝集剤の無料サンプルや現場試験をご希望の方はこちら

【期間限定特別情報】

凝集剤.comにお越しいただきありがとうございます。
期間限定の特別情報はこちら!

1.今だけ無料でサンプルプレゼント中。
詳細は下記よりどうぞ!!
 
泥水処理はこちら⇒『水澄まいる無料サンプルページ
油交じりの水は ⇒『オイルフロック無料サンプルページ

 
 
2.駐車場・道路のへこみ段差の部分補修:へこみフラット匠施工セット付き販売開始!

楽天:商品一覧
Yahoo!ショッピング:商品一覧
amazon:商品一覧
YMI-NET(弊社販売サイト:代引き対応可)


3.月一回程度メルマガで水処理関連情報を紹介しております。
ご登録はこちらからお願いします。

4.弊社での廃液処理テストをご希望の方はこちら
⇒『廃液テスト依頼ページ

5.ついに登場!!凝集剤.com専用販売サイト『YMI-NET』

代引きできます。凝集剤.com専用販売サイト YMI-NET