凝集処理のポイント~水質検査の注意点~

工事現場や解体現場、各種プラントなどから発生する濁水(泥水等)は、そのままでは環境負荷が大きく、法令で定められた水質基準を満たさない限り、排水することはできません。そのため、凝集処理などの適切な水処理を実施することが必要不可欠です。

凝集処理を行った後、処理水が基準を満たしているかどうかを客観的に確認するために水質検査を実施し、その結果をもとに検査機関から「計量証明書」を取得することで、適切な処理が行われている証拠とすることができます。

水質検査の結果は採水方法や保管状態によって水質が変化してしまう場合があるため、注意が必要です。

ここでは、よく検査される水質項目と、検査精度を高めるための採水・保管時の注意点について解説します。


よく検査される5つの水質項目

処理水については、以下の5項目が特によく検査されます。

項目概要
SS(浮遊物質)凝集処理の効果を見る上で最も基本的な指標
pH酸性・アルカリ性の度合い。処理薬品の影響を反映
COD(化学的酸素要求量)有機物の量の目安。環境負荷の判断材料
BOD(生物化学的酸素要求量)微生物による分解対象となる有機物量。CODと併用
ノルマルヘキサン(N-hex)油分を測定。排水中の油分残留のチェックに重要

これらの項目は、原水(処理前)と処理水(処理後)を比較することで凝集処理の効果を確認することができます


採水時の注意点と水質への影響

採水の段階で不適切な処理をすると、水質が変化してしまい、実態と異なる数値が出てしまう恐れがあります。以下に主な注意点と、その影響が及ぶ可能性のある検査項目をまとめます。

注意点内容影響を受ける可能性のある項目
酸化空気中の酸素と接触することで成分が変質COD、BOD、N-hex
温度変化微生物の活動が活発化し、水質変化が進行BOD、COD
経時変化時間の経過によって沈殿や分解が起きるSS、BOD、COD、N-hex

容器保管のポイント

  1. 共洗いを行う
     採水の直前に、検査対象の水で容器内を一度すすぐ「共洗い」を実施します。これにより、容器内の残留物や外部成分の影響を防ぎ、正確なデータ取得につながります。
  2. 空気を抜いて密閉
     酸化を防ぐため、容器に水を入れる際はできる限り空気が入らないように密閉します。
  3. 容器の種類に注意する
     - SS、pH、COD、BOD:ポリエチレン製(白いプラスチック容器)で問題ありません。
     - N-hex(油分):油がプラスチックに吸着して測定誤差が生じやすいため、ガラス瓶が推奨されます。
  4. 保管温度に配慮する
     長期間保管する必要がある場合は、冷蔵庫で保存し、微生物の活動や化学反応を抑えます。短時間の移動・保管であれば、クーラーボックスの使用も有効です。
  5. 必要な水量の確認
     検査に必要な水量は、検査機関によって異なるため、事前に必ず確認してから採水を行いましょう。

まとめ

凝集処理の効果を正確に評価するには、水質検査が不可欠です。しかし、検査結果は採水の仕方や保管方法によって左右されるため、基本的な取り扱いのポイントを押さえておくことが重要です。

正確な検査を通じて、処理の信頼性を高めるとともに、適法な排水と現場の品質管理の一助として水質検査を活用しましょう。

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