撹拌のコツ・その2~ただ回すダメはだめ~
乱流の対義?は層流です。
以前この記事『撹拌のコツ・その1~強ければいいのか~』では、撹拌の強さについてお話をしましたが、今回は撹拌を効率よく行うためのノウハウについて少しだけお話したいと思います。
流れるプールを思い出せ!
流れるプールはビーカーテストで廃水をぐるぐる回している状態と似ていませんか?
ここが結構ポイントで、流れるプールって以外にも人と人がぶつかり合うことってないんですよね。
もちろんゼロではありませんが、「あまりぶつかり合わない」ものです。
一定のスピードで水が回っていれば、その中にある人もものもある程度一定のスピードと距離感を保ちながらぐるぐると回り続けます。
ある意味それは安全にも繋がるかもしれませんが、混ぜ合わせるのにはあまり向いてないです。
廃水処理テストを始めたばっかりの人が陥るポイントの一つでもあります。
洗濯機の中を思い出せ!
洗濯機は汚れを落とすためにしっかりと水がぐるぐる回ってますよね。
それは洗濯中に洗濯槽の回転方向が変わっているから…というわけではないんですね。
洗濯槽の中を思い出してみるとなにかに気づくかもしれません。
例えばマグカップに水を入れて、洗濯槽と同じように右回り、左回りと回してみても水は思ったほどぐるぐるとは回りません。
それは水が同じ状態を維持しようとする働きがあるためです。
一方、洗濯機は洗濯槽の回転方向に対ししっかりと水が回っています。
何が違うのでしょうか??
洗濯槽の内部はツルツルではなく、波打っていたり、柱のようなものが設置されており、水がよく回るように、洗濯物から汚れをしっかり落とせるように作られています。
水処理の撹拌のポイントは~乱流~
凝集剤を使った水処理は、一次凝集(凝結)した者同士がぶつかり合うように撹拌をすることで、凝集物が大きくなる「凝集」の効果をしっかりと出してあげることです。
撹拌機を使って混ぜるだけでは流れるプールのような状態になることが多いため、洗濯機のように水がしっかり混ざるような構造を考える必要があります。
要するに…そういうことです。
容器の形状を変えるのもよし、邪魔になる板を使って流れを乱れさせるもよし。
それだけではどうしようもない場合もありますが…混ぜ方のポイントとしてまた次回お話させていただきます。