粉末凝集剤と液体凝集剤はどちらがいいのか?

2018-07-20

どうも、凝集剤.comアドバイザーの小西です。
 
  
凝集剤による廃水処理を検討しているときに
粉末の凝集剤と液体の凝集剤が出てきますよね?
 
いま、あなたが処理しようとしている廃水に対し
どちらが効果的かわかりますか?
 
 
ここでは、粉末と液体の選定について
コストやメリット・デメリットを惜しげもなく
公開していこうと思います。
 
準備はいいですか?
 
 
では、行きましょう!!
凝集剤選定の旅へレッツゴー!!

まずはちょっとしたお勉強コーナー【凝集処理とは】

凝集剤と言っているくらいですから、
凝集処理についてちょっとだけお話ししておこうと思います。
 
 
凝集処理とは、粉末や液体の凝集剤を使って
廃液中の汚れを少しずつ大きな塊にすることによって
汚れと水に分ける処理の事を言います。
 
 
少しずつ大きな塊に…
 
 
という事がここでのポイントとなるので覚えておいてくださいね。
 
大きな塊にするというのは、砂を泥団子にするイメージでOKです。
作ったことありますか?
 
泥団子ってほとんど水分を含まない塊ですよね。
これは、状態は違いますが、
凝集した汚れの水分を”ギュっ”と絞り出した状態
業界では
 
脱水ケーキ
 
なんて呼ばれ方をしています。
重要なキーワードなのでメモメモφ(..)メモメモ
 
 
で、
 
 
泥団子を作るときの砂を泥水の中の浮遊している砂を
回収して作るのが、凝集処理の役割になります。
  
イメージわかなかったらごめんなさいm(__)m
 
牛乳からチーズを作るって取り出す
とかの方がわかりやすいですかね?
 
まぁ、凝集処理って
 
水中の汚れをかき集めて
汚れだけを取り除いて
きれいになった水を流せる状態まで改善する
 
と言うのが簡単な説明ですかね。
 
 
「そんなのはわかってるから早く説明しろ」
 
なんて聞こえてきそうなので、お勉強コーナーはこれにてm(__)m
 
では、本題の粉体と液体の違いについて説明します!

いきなりコスト

はじめに言っておきますが、ここを見ただけで選定する人は
痛い目を見ます。
 
なぜなら…ここで話すのは薬剤コストの話で
設備の費用など”完全度外視”の情報だからです。
 

勝者:液体!!

で・す・が…
 
落とし穴があります。
 
 
粉体と液体の凝集剤の比較でよく出てくるのが
PAC(ポリ塩化アルミニウム)と粉体(粉末)凝集剤
の比較です。
 
価格差はだいたい10~20倍位あったりします。
 
でもね…
 
 
PACだけで処理ができるのかって話です。
 
PACは一次凝集でよく使われる安価な薬品です。
他にもエンテツ(ポリ塩化第二鉄等)がありますが、
これを使うだけではちょっとした凝集物ができるのみ。
 
泥団子の素(もと)を作ることができないんです。
 
PACで出てきた小さな粒を泥団子にするための素にするには
高分子凝集剤が必要になります。
 
高分子凝集剤は小さな粒を大きな粒にする力を持っています。
ここにもコストがかかってくるわけですね。
 
他にもあります。
 
pHを調整するために必要な硫酸や苛性ソーダなどの劇物など。
※劇物の取り扱いには国家資格が必要です。
 
 
一方粉体の凝集剤はどうでしょう?
 
混合物!!
一次凝集・高分子・pH調整などを行う薬剤が混ざっています。
 
 
まぁ…高くなりますよね。
安いPACとだけ比べても勝てるわけがありません。
 
 
とは言え、薬剤コストと言う意味では
 
液体は安い
粉末は色々混ざってるから液体よりは高い
 
と覚えておいてください。
 
でも、ちょっと待ってください
 
 
重要なのはこれからお話しする
メリット・デメリット・取り扱いなどの話ですので
本当の意味での本題はこれからですからね!

【扱いかたにも要注目】粉末と液体のメリット・デメリット

どちらから知りたいですか?
 
どっちでもいいですよね(笑)
液体からお話しします!!

液体凝集剤のメリット

安い
目的ごとに薬剤を変更できる
水に混ざりやすい
 
こんなところですかね。
 
安いのはさっき話しましたね。
水に混ざりやすいってのもわかりますか?
 
 
粉はだまになったりすることがあるので注意が必要ですが
液体どうしはとても混ざりやすい☆
これはとても大きなメリットだと思います。
 
そして、目的ごとに薬剤を変更できるという点。
実はこれなかなかのメリットでございます("◇")ゞ
 
 
な~んでかっ??それはね!(古い・・(笑))
 
 
邪魔者がいないんですよ!
意味わかります?
 
こういう薬剤って混ぜればいいってわけではないんです。
混ぜることで効能が喧嘩しあっていい効果が出ないことがある。
 
例えば…
 
思いつかない…こういうところがまだまだなんですよねぇm(__)m
 
 
実例でいうと、ある金属イオンの入った溶液の凝集処理を行う時、
その金属イオンを重金属アルミニウムとして取り出そうとするときに
pHをアルカリに寄せる必要があるんです。
 
pHをアルカリに寄せるときに酸性の薬剤を一緒に入れてしまったら…
 
 
意味ないですよね。
 
 
なので、
 
pHの調整だけしたい
ある成分を取り出したいだけ
 
等の効果を期待して薬剤を入れる際は、1種類づつ薬剤を入れて処理
することが効果的なわけです。
 
「粉体でもできるわっ!!」
 
って思う方もいますよね。
もちろん粉末でもできますが、ここでは粉末の凝集剤は
混合物としてお話ししていいますので、そこんとこお願いします。

液体凝集剤のデメリット

凝集物がべたつきやすく、脱水が苦手なことが多い
とにかく扱いが難しい
 
デメリットは2つに絞りました。
 
 
一つ目は高分子にもよりますが、凝集物の脱水性があまりよくないものが多く
”脱水ケーキ”を作る際にベトベトしたり、水分が抜けにくい場合があります。
 
そうなると、
 
重くなる
脱水ケーキの処理コストが上がる
 
 
などデメリットが出てきます。
 
そして、なんといっても扱いが
 
 
ちょ~~~~難しい!!
 
 
 ちょ~~~~~~~~~~~~難しいんです!!

 
PACやエンテツを使う時に一番注意しなければならないのが、添加量。
 
ちょっとでも間違うとうまく処理ができません。
エンテツは茶色い液体になってしまいます。
  
 
処理する際は、入念な事前テストでしっかりと添加量を図って
排水量に対しどれくらい入れるかなどを計算して使います。
 
それでも失敗することがよくあります。
 
そこで、機械を使って調整しながら入れたりするのですが、
これがまた高い…
 
機械を初期費用と考え、毎回同じような廃水が
大量に流れてくるのであれば
薬剤コストは安いので、ランニングコストは抑えられるでしょう。
 
 
私は液体苦手ですm(__)m
  
 
ここまで話したメリット・デメリットは、粉体との比較に使うと
よりわかりやすくなるので、
その視点で粉体についてお話していきます。

粉体凝集剤のメリット

扱いがかんたん!!
1剤で処理ができる
大型設備は無くてもOK!!
 
 
シンプルに行きますが、やはり
 
 
1剤で処理ができて、誰でも簡単に同じ結果が得られる
 
 
という事がメリットだと思っています。
みんながプロではないですからね。
 
そして、バケツや一斗缶があれば、その中で処理ができてしまうため
大型設備はいらないんです。
 
排水量が多くなければ粉体で決まり!!
 
と言ってもいいくらいです。
 
 
小学生でも処理ができるほど簡単です。

粉体凝集剤のデメリット

柔軟性がない
粉が舞う
コスト的にちょっと高い
 
 
最初の方にも話しましたが…
 
色々な薬剤を粉にして混ぜているので、製造コストが上がってしまうのは
どうにもなりません…
 
それと、絶妙なバランスで配合されているため、
処理できないものが出てきたときの微調整も難しいのも特徴です。
多少はできますが、”簡単!!”と言うメリットが少しかすむかも…
 
 
それと、細かい粉体なので、粉が舞うのも作業者としてはデメリットですね。
水にも弱いし…
 
 

粉体と液体どちらを選ぶのか…

それぞれのメリットとデメリットについてお話してきましたが、
結局どっちを選べばいいのかって問題が残りますよね。
 
結論としては、
 
毎日数百トンもの同じような廃水を処理するなら液体
その他は基本粉体
 
として考えればいいでしょう。
 
同じような廃水を処理するのであれば、ランニングコストの低い液体を
使って、機械で管理することが、長い目で見れば安上がりです。
 
 
粉体の良さは、
 
すぐに処理できる。
誰でもできる
どこでもできる
 
などで、1日数トン程度の廃水処理であればコスト的にも行けます。
 
 
ただ、それなりに費用が掛かりますので
バキューム処理などの産廃コストと比較してどちらがいいのかを
見極める必要があります。
 
 
凝集処理の良さは、水は流せるレベルにして排水して
汚れだけを捨てることで、産廃コストを下げることにあります。
 
 
単価が高いと思いがちですが、工事現場でよく使われている
水澄まいるは、1トン当たりの薬剤費の目安は数百円です。
 
高く思われてしまうのは仕方ありませんが、
処理費用を考えると大したことないもの結構ありますよ!

最後にオイルフロックの話をさせてください。

粉体凝集剤の話をしてきたので大体のイメージはついているかと思いますが、
オイルフロックは、私が使ってきた中で、
 
 
最も幅広い廃水に効果のある粉体凝集剤です。
 
 
他にも効果のある粉体凝集剤はあります。
でもオイルフロックが経験上最も扱いやすく色々な廃液に効果を示しました。
 
泥水、染色廃水、塗料廃水、魚加工廃水、ダイカスト廃水、バレル研磨廃水
カラーチェック廃液(赤)、海水中の汚泥、空調フィルター洗浄廃水、エマルジョン廃水…
 
まだまだありますが、この中でよくお褒めの言葉を頂いているのが
 
脱水ケーキの状態が非常にいい!!

 
という事です。
脱水ケーキの状態がいいというのは、水分量が少なく
べたつきが少ない為処理がしやすい
 
と言う事。
  
お使いいただいているお客様からは
 
 
これは魔法の粉だ!!
 
 
と言っていただきました。

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ご説明させていただきます。
 
 
実は粉体凝集剤は、製品の性質上ご購入後の返品を受け付けられません。
水にぬれたりしていたら、商品として再度販売することもできませんからね。
 
それなのに、ちょっと高いと言われている粉体凝集剤を買ってみようと思いますか?
 
 
正直私はためらいます。
 
 

あなたもそれは同じではないでしょうか?
だって、使えるかどうかわからないんですから。
 
 
だったら、買う前に効果を確認し、使えることがわかってから買いたいと
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私、営業苦手なんで(笑)
 
 
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